豚骨(とんこつ)の作り方

 今日は台風4号が九州南部を通過中で天気も悪いため、外出も出来ず、久々に豚骨を作ることにしました。豚骨は鹿児島の郷土料理で豚の角煮の鹿児島版です。因みに豚の角煮が豚バラを砂糖と醤油で煮るのに対して豚骨は味噌と黒砂糖で煮ます。

 自分の作る豚骨は南日本新聞社編の「かごしまの味」という本をベースにしているのですが、材料の量が明記してありません。従って、いつもは目分量でやっているのですが、今日は量を計ってみました。

 もう一つの欠点は、店で食べる豚骨は肉の部分が非常に柔らかいのに対し、私の作る豚骨は毎回、肉が硬いということです。どこかに致命的な欠点があるはずです。試してみようと思われる方は、その点を改良するように工夫してみてください。では、はじまり、はじまり。

 まず、豚バラブロックか、骨のついたスペアリブを1〜1.5kg準備します。私はスペアリブの方が肉が軟らかくなって良いように思います。今日はカナダ産の豚バラブロックが売っていたので1kg買いました。国産を使いたいのですが、高くて買ったことはありません。今日のは156円/100gなので私が買う肉としては高い方です。

 使うのは豚バラですが、徹底的に脂肪を抜くのであっさりしており、1kgだと大体1回の食事でなくなります。豚によって脂肪の抜けやすいものと抜けにくいものがあります。多分、食べていた餌が違うのでしょう。脂肪の不飽和度や分子量が違うのだと思います。

 豚バラは適当な大きさに切って、油を敷いて鍋で炒めます。肉の表面を炒めたら焼酎をぶち込んで蓋をして煮ます。今日は米の焼酎の白岳250mlを使いました。アルコールが飛んだら、鍋一杯に水と味噌40gを入れて弱火で煮ます。本では薄い味噌味で煮ると書いていたような。浮いてくる油はお玉で掬って全部捨てます。とにかく油が浮いてこなくなるまで煮続けます。通常2時間くらい油取りを続けます。これをいい加減にやると出来上がった豚骨が油っぽくて、腹につかえる感じになるので要注意。
 上の写真は最初の味噌を入れて今から油抜きを始めるところです。浮いてくる油を何度も掬っていると汁の量が減るので今日は1回水を足しました。

 油が出なくなったら煮込みに入ります。この時点で汁の量は肉全部が充分に浸かるくらいないといけません。もし、足りないようなら肉全体が浸かるまで水を足してください。生姜と味噌と黒砂糖を入れて煮詰めていきます。追加の味噌40gと黒砂糖50gを使いました。黒砂糖からも灰汁が出るので、灰汁や味噌のかす、少量の残っていた脂肪等を取りながらゆっくりと煮詰めていきます。どこまで煮詰めるかは、材料が教えてくれます。煮汁の粘性が上がり、色がいい色に変わってきます。
 下の写真が大体、煮詰め終わったところです。

 今日は11時に作り始めて、出来上がり予定は17時です。別に鍋に付きっ切りではないのですが、注意しておく必要はあります。今、最後の煮詰め中ですが、今日も肉が硬そう。特に今日の豚バラは赤身の部分が多かったので、特に硬いかも。
 出来上がりを写真に撮るのは結構難しいです。本当は肉に煮汁をたっぷりかけて食べるのですが、写真に撮ると肉の感じが出ないので汁はふき取りました。味見をしてみると思ったほど肉は硬くありませんでしたが、店のに比べたらだいぶ硬いです。味はまあまあ。これだと子供も喜んで食べてくれるだろう。豚バラ1kgといっても下の写真のこのサイズが8切れしかないので、あっという間に無くなります。

 これ、結構旨いです。たまには1日手間かけて料理を作ることがあっても良いのでは?私は夜から作り始めて、油抜きまでやって、翌日に仕上げることもありますが。
 どうぞ、一度お試しください。

 (2007年7月14日記)

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